ホーローについて
ホーローの使い方 レシピ集 お客様サポート
このページでは消費者の方々からのメールをもとに、
ホーローに対するよくある疑問に対する答えをご紹介しています。
貴社の製品で、最近はやりのIHクッキングヒーター(電磁調理器)で
使えるものはありませんか?
当社のホーロー製品はすべて電磁調理器(IH)で使用することができます。
(ただし、使用上の注意点がありますから、下の「A−2」と「A−3」もよく読んで正しくお使い下さい)
ホーローは素材が鉄ですから、IH器具が出す磁力線を最も効率よく熱エネルギーに変換することができる素材です。最近のIH器具は200V仕様定格2kw以上の高出力タイプが主流になっています。実はこの定格2kwというのは「100%の性能が出せる鍋(またはヤカン)を使用したときに2kw分の熱エネルギーを発生する」という意味です。
当社のホーロー製品はみな、ほぼ100%性能をだす事ができます。ちなみに、ステンレス単板の鍋では約90%程度の出力となるものがほとんどです。つまり、そのぶんだけ火力の弱いコンロになってしまうというわけです。ステンレス多層鋼を使用した鍋等はほぼ100%の性能を出せるものがありますが、それらは当社ホーロー製品の数倍〜十数倍の価格です。
手軽な価格と高性能なホーロー製品は、IH(電磁)調理器と最高に相性が良い道具といえます。
IHクッキングヒーター(電磁調理器)でホーロー製品を使う場合の注意点は?
当社のホーロー製品は鉄板にガラス質釉薬を800℃以上の高温で焼き付けて製造されています。このホーロー層の軟化温度(溶け始める温度)は500℃以上の高温です。
しかし、
高出力なIH器具は、ホーロー調理器具を使用した場合非常に効率よく発熱するために、温度の上昇が極めて早く立ちあがっていきます。ハイカロリーバーナーを使用したガスコンロよりも、2kw
クラスのIH器具の方がかなり早く温度が上昇します。
そのため、鍋を余熱する時などに少し油断すると、ホーロー鍋が空だき状態となり温度が500℃を超えてしまうことがあります。これが
ホーローの破壊につながります。最悪の場合IH器具そのもの(特にガラスプレート表面)を傷つけることもあります。
ですから、2kw以上のIH調理器で使用する場合には、
1)炒め物など水分の少ない調理には使用しないで下さい。
2)空の状態や油をしいただけの状態で余熱を行わないで下さい。
3)鍋ややかんを乾燥させる目的で空のまま加熱しないで下さい。
4)調理物に固形物(ニンジン等輪切りにしたもの)がある場合、必ず定期的に攪拌して下さい。
固形物が鍋底に貼り付き、部分空だきを起こす場合があります。
ガスコンロよりずっと早く温度が上昇しますから危険です。どうしてもやりたい時は必ず弱火で。炒め物には鉄製のフライパンなど別の調理道具を使用して下さい。
粗悪な輸入商品はIHの出力に耐えられない場合もあります。その場合、IH機器を破損することもありますので、必ず日本琺瑯工業会の安全マークを確認してからお使い下さい。
持った瞬間「他のと比べてずいぶん軽いな」と感じるものは、その手の粗悪品の可能性が高い(極端に薄い鉄板、しかもホーロー用鋼板ではないものを使用しているため軽い)です。
IHクッキングヒーター(電磁調理器)でホーローミニ鍋やコーヒーポットを
使えますか?
 ヒーターの取扱説明書には「底の直径が12cm以下のものは使えません」と書いてある場合が多いようです。これは、IHクッキングヒーターの安全機能として「小物検出機能」というのがあり、コインやナイフ、スプーンなどの金属小物を誤って加熱してしまわない様に、ある程度の大きさがないと電流が止まるようになっているからです。
この「小物検出機能」の性能や仕組みは、IHクッキングヒーターのメーカー・機種によりさまざまですので、この質問に一概に答えることはむずかしいです。
そこで、当社での実験結果をお知らせして答えのかわりにさせていただきます。
実験方法:当社製品に水を入れて、IHクッキングヒーターでお湯を沸かしてみる。
実験結果:
当社11cmコーヒーポット(底の直径10.5cm) ○
当社12cmミニ鍋(底の直径11.5cm) ○
当社10cmミルクパン(底の直径10cm) ○
(お湯が沸く(沸騰する)=○ ...ヒーターの通電が止まりお湯は沸かない=×)
実験にはH社製およびN社製200Vビルトイン型IHクッキングヒーターを使用しました。
両社製とも同じ結果でした。
電力の入力はだいぶ落ちているようです。同じ量の水を沸騰させるのにかかる時間は
普通サイズのナベやヤカンの方が早いです。
現在複数のIHクッキングヒーターのメーカーが非常にたくさんの機種を製造販売しています。
当社の実験結果から「すべて使える」と断言することはできません。また、安全装置の働きや、加熱制御に影響があるかもしれませんので、説明書どおり鍋底の直径が12cm以上のものをお使いください。
IHクッキングヒーター(電磁調理器)でホーロー天ぷら鍋を使えますか?
富士ホーローの天ぷら鍋は100VのIHクッキングヒーターでは問題なくお使いいただけます。
200VのIHクッキングヒーターの場合、IHの取扱説明書には「揚げ物には必ず付属の専用鍋を使って下さい」と書いてあります。これは、加熱中にナベ底の変形が起こると、油の温度が正確に測定できなくなり天ぷら火災などの災害が起きる可能性があるためです。
200VIHヒーターには、「揚げ物モード」機能を搭載しているものが多く、この機能を使って揚げ物をしている限りは油温度が上がり過ぎることがありません。しかし、加熱により鍋底が変形するような作りのナベは、器具のセンサーが温度を正確に検知することができない(温度センサーが鍋底に接する部分にある)ため、温度を正確にコントロールすることができません。そのため器具メーカーでは、「揚げ物モード」での加熱中には鍋底の変形を少しでも検知すると器具の安全装置が働き加熱を中止する(多くの場合エラー表示となる)ようにしています。
この安全装置が働くしくみは、器具のメーカーによって様々です。そのため当社の天ぷら鍋を使用した場合、この「揚げ物モード」で調理できる器具(200VIHヒーター)とできない器具があります。
通常の加熱モードではすべてのメーカー・機種で加熱できてしまいます。しかし、この場合「揚げ物モード」の温度監視機能は働きませんので、天ぷら火災などの恐れがあります。
私は、ホーローのコーヒー・ケトルを使っています。今朝、20分ほど空だきしてしまい
ました。
鉄製のケトルで一度空だきしたことがあり、空だきしたケトルでは有害なものが出るようになるということを聞き、そのケトルは廃棄しました。
それでホーロー製のケトルを購入したのです。ホーローの場合でも、空だきしてしまった
ケトルは使わないほうがいいのでしょうか。塗装されている部分(外側)は変色している部分
もあります。
しかし、内側は、それほど変化しているようにも見えません。試しにもう一度、湯を沸かしてみたところ、別段普通の湯がわきました。
ホーロー製の場合でも、空だきしてしまうと、それは使わないほうがよいのか、それとも何も気にしなくてもいいのか。これがお伺いしたいことです。よろしくお願いします。
 「鉄やホーロー製のお鍋やヤカンから有害な成分が出る」というのはまったくのデマです。空だきしても同じです。ホーローはそもそも製造工程で800℃以上に加熱して、鉄板の表面にガラス質を焼き付けてつくられるものです。安心してお使い下さい。
最近、同様のご質問が多くなっておりますが、それには理由が有ります。
悪質な詐欺まがい訪問販売のひとつに、「ホームパーティー商法」というのがあるのをご存知でしょうか?
「ご家庭で無料で料理教室を開いてあげますからお友達を集めて下さい。できたお料理はただで試食していただきます。」などという誘いで家庭に主婦などを集め、調理の実演をします。
そのときに使用した鍋類を、1セット20〜50万円などという実際の価値の10倍以上の値段で言葉たくみに売りつけるというものです。ステンレス製の単なるナベを売りつけるわけですが、その際に「ホーローからは有害物質がでる」とか「アルミ鍋を使うとアルツハイマー病になる」とか「鉄鍋は空だきすると有害物が発生する」などといったデタラメをならべたてます。集まった人たちの健康を求める気持ちを悪用して、異常に高いステンレス鍋を売りつけるという悪徳商法です。
このような商法が横行しており、社会問題にもなっているほどですので、この手のセールスマンの言葉を聞いたことがある人の数は、かなり多いと思われます。そしてこのようなデマの部分だけが一人歩きしている現状です。
考えてみれば、空だきした鉄製品が有害物を出すなら中華料理は恐ろしくて食べられません(中華ナベは鉄製品です)。ホーローはヨーロッパでは200年以上前から調理道具として使われてきており、歴史的に安全性が証明されているといえます。ステンレスなどよりよほど安心してお使いいただけます
このような悪徳商法には十分ご注意なさるよう、まわりの方々に教えてあげて下さい。
<ホーローを空だきした場合の注意点>
1.すぐに触るとヤケドします。水につけたりしないで、そのまま火を消してゆっくりさめるのをまって下さい。
2.コゲツキができた場合は、硬いものでこすらないでぬるま湯などを入れて丸一日そのままにし、
コゲをやわらかくしてから落として下さい。
3.水で急冷したりするとホーロー層にマイクロクラック(目に見えない微細な亀裂)ができることがあります。実用上・安全上とも、まったく問題ありませんが、こうなった場合、多少サビがでやすくなりますので、使用後の水切り・乾燥を十分行って下さい。サビが出ても鉄サビですので人体にはまったく無害です。
これからも「安くて安全な」富士ホーロー製品をご愛用頂けますよう、心よりお願い申し上げます。

金属製の鍋から有害物質が溶出すると聞きました(ホーローからは有害物質が出てくる、アルミはアルツハイマー病の原因となる、ステンレス鍋のクローム、テフロン加工、鉄鍋も有害等)が、これは本当なのでしょうか?
当社のホーロー製品から有害な化学物質が出ることはありません。ホーローの原料となる硼珪酸ガラスも十分に吟味し、安全で高品質なものを採用しています。
そもそもホーローとは、鉄の表面をガラスでカバーしたものですから、調理器具として使用した場合もっとも人体に影響をおよぼしにくい素材といえます。
社)日本琺瑯工業会の安全マークシールが貼付された製品は、この意味も含めて保証されていますから一層安心です。
しかしながら、最近では安い輸入ホーロー品が出回っているところもあり、それらの安全性はどこにも保証されていません。
アルミニウムについてはアルミ業界は「アルツハイマー病との明確な因果関係は証明されていない」との立場を正式に公表しています。(詳しくは(社)日本アルミニウム協会のサイトhttp://www.aluminum-hc.gr.jp/をご覧ください。)
水道水を浄水する際に有機物を分離する目的で投入する硫酸アルミニウムや胃薬に含まれる胃酸中和剤としてのアルミ化合物は、アルミ製調理器具から溶出するアルミ成分の数倍〜数千倍の水準であるが、これらが人体に有害であるという研究結果はどこにもない。というのがその論拠です。しかし、「アルミがあやしい」という説をとなえる学者が存在することは事実で、その説をどう評価するかは個人の自由ということです。だれにでも「疑わしいものは使わない」権利はあるのですから、アルミ鍋の売れ行きは実際に相当落ち込んでいるようです。
ステンレス製品は、鉄とニッケル(Ni)クロム(Cr)などの合金が材料です。微量だがこれらの金属イオンが溶出します。NiやCrは金属アレルギーの要因金属ですので、金属アレルギーの気がある(アクセサリーや眼鏡、歯の詰め物などで、しっしん・かぶれ・潰瘍などができたことがある)かたはお使いにならないほうがよいでしょう。
テフロンは、それ自体は非常に安定で人体にも作用しません。ただし、300℃以上に熱せられると分解して、「フッ素ガス」という気体になります。これははっきりいって毒ガスです。大量に吸えば死に至る(致死量がある)ものです。しかし、フライパンになどについている程度の量のテフロンから人が死ぬほどのフッ素ガスは出ないといってよいでしょう。また通常の使用でそのようなガスが出ることもありません。フライパンを長時間強火で空焚きしてしまうと危険ですが、普通はかぜをひいたような症状(せき・のどの痛み・熱っぽさ・だるさ)がでる程度だそうです。ペットの小鳥などは死亡するケースがあるといわれています。
鉄は人体にとってなくてはならない重要な元素です。酸素を全身に運んでいる赤血球中のヘモグロビンは鉄がなくては作ることができません。現代人はとかく鉄分不足ぎみだといわれています。貧血をおこしやすい子供がふえたのも鉄分の摂取量と関係あるとされています。鉄分は主に食品からとるべきものですが、鉄製調理器具からも多少はおぎなえるとおもいますので、むしろ積極的にお使いになるべきだと思います。(鉄鍋が有害だったら中国の人口は10億人以上にまで増えなかったでしょう。中華鍋は全部むき出しの鉄ですから)

以前使ったホーロー鍋はホーロー部分が欠け、すぐに金属部分が
露出したのですが御社の製品の耐久性はいかがですか。
どの様な状況で欠けたのかわかりませんが、ホーローは鉄の表面をガラスで覆ったものですから、そのガラスがこわれるだけの衝撃をうければ、ホーロー層は欠けます。当社の製品も例外ではありません。ただ、普通に調理したり洗ったりしただけで欠けるようなものは完全な粗悪品です。
「価格破壊」などという言葉がはやったころから、このような粗悪品が輸入され市場に出回るようになりました。しかし、こういう安物はやはり使い物にならず(すぐこわれる)、結局消費者のためになりません。あまりにも軽く安っぽい感じのものは避けた方がよいでしょう。
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